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四井浩一とロシア

四井浩一がプロデュースした作品にはロシアがよく出てくる。気がする。
ストライダー飛龍では1面の舞台がクレムリン宮殿で、ボスのウロボロスは鎌とハンマーを持っている。
余談だが、ウロボロスは双頭の蛇で、永久に続くとかそういった意味の象徴だろうから、進歩史観を標榜したソヴィエトの権力の中枢にいるのはそうしたイズムへの皮肉とも読める。グランドマスターの「死ね!旧き神の子ども」というセリフとその根底にある思考も、人類は進歩し続ける事によって社会をより良いものにする事が出来る、という考え方を否定している。
東風という中国人女性がボスキャラとして登場する事からも、飛龍の敵対勢力として旧共産圏が意識されているのではないかと思わせる。ストライダー飛龍の舞台装置は、ロシアそれ自体というよりも共産主義なのかもしれない。そういえばストライダー飛龍の後継作と目されるキャノンダンサーで、主人公麒麟の敵役として出てくるレイゾンは「連邦」の高官なのだが、この連邦とはアメリカではなくソヴィエトが念頭にあったのかもしれない。首都はプラハらしいし。
更に余談だが、グランドマスターの考え方は選民主義的で現世否定的なものだが、飛龍は現世を肯定したり現行の社会を守る為に戦っているのだろうか。飛龍の思考をトレースするには彼の言葉数はあまりに少ないが、任務第一主義であんまり何も考えていない奴な気もする。一見すると彼からは任務遂行への意志や職務への矜持しか感じられない。東風に「貴様らにそんな玩具は必要ない」と言い放った飛龍だが、では彼が必要だと思うものは一体何なのか。

ノスタルジア1907では、日露戦争直後の帝政ロシアが物語上極めて重要な位置を占めている。
ウォーラーステインだったかが「ソヴィエト連邦は帝政ロシアの版図を受け継いだ故に連邦内の民族主義ナショナリズムを抑圧する事になった」というような事を書いていたと思うが、ソヴィエトを胚胎し、日本とも関係浅からぬロシアをとうとう直接扱う準備が整ったのか。
チェルノブのように、ソヴィエトをチェルノブイリの事故を起こした、やや排他的で謎めいた異質な存在として扱おうという想像力は、決して当時の日本では珍しいものでは無かっただろう。
ノスタルジア1907におけるロシアはそうした感覚的・現代的に把握されるものとは違い、歴史的・静的な印象を受ける。はっきり言えば、後付けならなんとでも言える、といった感じ。無論主人公・カスケはポーツマス条約に関して後世衆愚とそしられる類の感情論を展開するし、ロシア人イリューシャは「ロシア皇帝が死ぬ時、きっと私も死ぬんだ」と革命に沸くロシアの変化への複雑な感情を覗かせてはいる。しかしそれも含めて、日露戦争直後の人間達の同時代的感覚に触れた気にならない。教科書やものの本で得た知識で充分把握出来てしまえる程、過去の再構築は簡単でないのだなと思わせられる。頑張ってるのは分かるんだけどね、みたいな。
一ゲームとして見た時、爆弾解体でだれる可能性はあるが、アドベンチャーゲームとしての出来はかなりいい。伏線の配置と回収もニヤリとさせられるし、歴史上の人物がさらっと戯画化されて登場するのも面白い。メガドライブ版では声優が人を選ぶところはあるかもしれないし、実際素人臭い演技も目立つが、それもご愛嬌。売れそうにはないけれど。

この四井浩一という人、ストライダー飛龍以上のヒット作には多分絡んでいないんだろうな、と思う。プロデュースは出来ない人なのか、下手くそな相方に当たりまくったのかは定かではないが。なんだか売れなさそうな作品を作っちゃう人なんだろうなと思う。こういう人が生き残って未だにゲーム作りに参加しているのは多分ゲーム業界にとっていい事なんじゃないかと思う。ムーンダイバーの評判は良くないみたいだけど!

※この文章は四井浩一氏へのインタビューなどを一切読んでいない妄想の産物です。
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